エクス=アン=プロヴァンスでセザンヌの世界を体感!アトリエに訪れる価値とは?

芸術エッセイ


ポール・セザンヌ(Paul Cézanne)のアトリエは、1902年から1906年にかけて彼が創作活動を行った場所です。このアトリエは、エクス=アン=プロヴァンスの高台にあり、セザンヌが晩年を過ごした静かな環境がそのまま残されています。

彼が描いた数多くの風景画や静物画は、このアトリエから生まれました。今でもこの彼の創作空間に足を踏み入れると、作品が誕生していく様子を感じ取ることができます。


セザンヌのアトリエに訪れる価値がある理由

セザンヌのアトリエ:セザンヌの創作過程を垣間見ることができる

プロヴァンスのエクス=アン=プロヴァンスにあるポール・セザンヌのアトリエ(Atelier de
Cézanne)は、彼の創作活動を間近で感じることができる貴重な場所です。

彼が愛用したイーゼルや、キャンバス、そして彼の作品に登場する静物が今もそのままの配置で置かれています。特に注目すべきは、彼が使った絵具やパレットで、これらはセザンヌの色彩へのこだわりや、彼がどのようにして作品を仕上げていったのかを物語っています。セザンヌの芸術に対する深い洞察を得ることができるこのアトリエは、まさに彼の魂が息づいている場所です。


セザンヌ・アトリエ内部の見どころ

ガラスを合わせたような巨大な窓、右端にある扉は作品のための搬入ドア

1階部分は生活に使用され、上の階にスタジオがあります。南側には縦長の窓、北側にはガラスの大きな窓があり、光が差し込むようにしました。ここで彼の作品の中でも最大の大きさを誇る『大水浴図』1906年が描かれました。その時に使用したであろうハシゴや、作品を運ぶときに使われた室外ドアが見られます。

このセザンヌの家の周りはガーデンになっていて、そのなかに小さな小屋があります。そこでセザンヌの絵、サント=ヴィクトワール山(Montagne Sainte-Victoire)などの絵画のドキュメンタリーが流れています。

言語はフランス語でサブタイトルは英語でしたが、そこで出てくる彼の絵を見ていると、彼がここに住みながら制作を始めて、どのように作品が変わっていたのかなど映像からでも感じることができます。


セザンヌとプロヴァンスの自然

Montagne Sainte-Victoire, Paul Cézanne 1904

セザンヌのアトリエ周辺の自然環境は、彼の作品に多くのインスピレーションを与えた場所でもあり、風景画の背景に広がるプロヴァンスの自然美も楽しめます。彼が特に好んだサント=ヴィクトワール山(Mont Sainte-Victoire)は、このアトリエからも望むことができます。またここから歩いて15分くらいのところに『画家たちの場所』といわれる展望台からは見える風景は彼の絵画に数多く登場しています。

彼が家からイーゼルを運んで、サント・ヴィクトワール山を眺めながらセザンヌが感じたインスピレーションを共有することができるのも、このアトリエを訪れる大きな魅力です。


まとめ

プロヴァンスにあるポール・セザンヌのアトリエは、彼の創作活動の核心に触れられる特別な場所です。彼の作品に対する理解を深めるだけでなく、彼の創作の息吹を感じる貴重な体験ができます。

彼はお昼は街に降りて行きランチをして、そのあとはアトリエに戻り作品を制作する生活をしていたそうです。旧市街地でランチをして、彼が愛した自然や風景に囲まれたこのアトリエで過ごし、その後はプロヴァンスの美しい景色を楽しむ散策もおすすめです。

彼の足跡を辿り、彼の作品の核心に迫ることができるこのアトリエは、訪れる価値が十分にあるスポットです。次回のプロヴァンス旅行では、ぜひこのアトリエを訪れて、セザンヌの世界に浸ってみてください。

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