パリ16区に位置するマルモッタン・モネ美術館(Musée Marmottan Monet)は、印象派の巨匠クロード・モネ(Claude Monet)の作品を中心に展示する、美術愛好家にとって必見のスポットです。
かつて個人の邸宅だった建物を利用して、モネの作品を中心に印象派の貴重なコレクションを展示しています。1922年に美術史家のポール・マルモッタンによって寄贈され、1966年にはモネの遺族から多くの作品が寄贈されたことにより、モネの作品が充実しました。
この記事では、マルモッタン・モネ美術館の魅力や見どころ、訪問時のポイントについて詳しくご紹介します。
マルモッタン・モネ美術館
・入場料:14€
・開館時間10時-18時(月曜閉館、木曜日21時まで)
*時間を有効に使いたい方には、事前オンライン予約が断然おすすめ!
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・ロッカー:あり(無料)
・空いてる時間帯:11時-14時頃
・有名作品:クロード・モネ『Soleil levant』
・アクセス:2 Rue Louis Boilly, 75016 Paris, フランス (map)
・公式サイト:マルモッタン・モネ美術館
マルモッタン・モネ美術館に訪れる価値があるのはなぜ?

この美術館は、世界最大級のクロードモネの作品を世界で最も多く所蔵しています。「印象・日の出」や「睡蓮」など、モネの代表作を間近で、静かに鑑賞できる貴重な場所であり、モネファンにとっては必見のスポットです。
また19世紀の貴族の邸宅を利用した美術館の建物自体も、訪れる価値のある魅力の一つです。エレガントな内装や歴史的な家具に囲まれながら、モネの作品を鑑賞することができます。アートだけでなく、建築やインテリアにも興味がある方にとって、マルモッタン・モネ美術館は楽しみが詰まった場所です。
そしてパリの中心部にある他の有名美術館と比べて、マルモッタン・モネ美術館は比較的静かで落ち着いた雰囲気が特徴です。美術館が位置する16区の閑静な住宅街にあり、美術館の周辺には、ボローニュの森や静かな住宅街が広がっており、訪問後の散策もおすすめです。
マルモッタン・モネ美術館の個人的な感想

モネの名作「印象・日の出」は、印象派という名前の由来となった作品で、美術館の中でも最も重要な展示の一つです。この作品が展示されているマルモッタン・モネ美術館は、まさに印象派誕生の地であるといえます。
私が訪れた時は、この絵画はボストン美術館に展示されるとのことで、残念ながらお目にかかれませんでした。
しかしモネのさまざまな作品を見ることができて、しばし彼の作品の中に包まれながら癒される時間はとても貴重でした。
この歴史的な作品を展示する美術館で、印象派の芸術に対する理解を深めることができるのは、ここを訪れる大きな価値の一つです。
1, ベルト・モリゾ(Verthe Morisot)

女性画家ベルト・モリゾの夫ウジェーヌ・マネ、彼は『笛を吹く少年』や『草上の昼食』で有名な画家エドゥアール・マネの弟でもあります。彼も画家でしたが、妻のベルト・モリゾの個展をサポートしたり、この時代には珍しく夫の理解があり、彼が妻をサポートしていました。
オルセー美術館で、エドゥアール・マネのベルト・モリゾの肖像画『すみれの花束をつけたベルト・モリゾ』が印象的に残っています。マルモッタン・モネ美術館では彼女の写真(彼女の娘や家族写真)と彼女の作品も展示されていて、温かみのある空間になっています。
何気ない日常の一コマを描いた彼女の絵からは、暖かい愛と柔らかい光を感じます。
2, オーギュスト・ロダン(Auguste Rodin)
説明は必要ないであろう、彫刻の巨匠ロダンの作品が端の方に置かれていますが、
硬い石で作られてるとは思えない曲線美から、女性の背中の美しさが際立っていました。
今にも立ち上がりそうなくらい、静かな脈動感を感じます。

マルモッタン・モネ美術館のショップとカフェ

ショップ
ここで展示されているモネの作品をモチーフにしたグッズや、文房具などがたくさん置いてあり、マルモッタン美術館オリジナルのもの、また印象派に影響した書籍など多数置いてあり見るだけのつもりが、ついついファスナー付きの買い物バックを買ってしまいました。
私が購入したのは、今回見れなかった『印象・日の出』のショッピングトートバッグ。この絵が帰ってきたときにまた訪れようと、、忘れないように。
そして毎回美術館に行くたびに、その時に一番インスピレーションを受けた絵や好きな作品のグッズなど購入していこうと感じさせてくれるショップでした。
カフェ:Le Jardin Marmottan
夏の期間だけ空いてる屋外ガーデンカフェ”Le Jardin Marmottan”は、このマルモッタン・モネ美術館の入場チケットが必要になります。ここの美術館のあとに、モネの絵画を思いながら、静かな庭園でゆっくり時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
マルモッタン・モネ美術館に訪れるおすすめ時間と所要時間

おすすめは、午前中(11時ころ)からお昼過ぎくらいに行くと空いています。
所要時間は、1時間から1時間半ですが、モネのフロアーには椅子が並んであるので、休みながら鑑賞すると2時間ほど余裕があったほうがいいと思います。
私は平日水曜日の午前10時、美術館が開く時間に訪れました。美術館の入り口にはチケットをすでに持っている人の5人ほど並んでいました。私はチケットがなかったので、チケットなしの列へ、私の前に1人だけ待っている人がいました。開館から10分ほどで中に入ることができました。
入り口でセキュリティチェックをして、私は水筒を持っていたので、横に置くように言われましたが、ロッカーにリュックを入れるつもりと話すと、水筒も必ずロッカーに保管するなら持っていっていいと許可されました。ロッカーは無料、チケットを購入するときに、ロッカーの鍵をもらいます。
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モネの作品は、ショップにある階段を降りて地下へ

順路は入り口を抜けるとカミーユ・ピサロの絵が飾られているサロンがあり、そこから2階へ上がりベルト・モリゾ、アルフレッド・シスレーなどの作品が展示されています。そして1階に戻り、入り口と反対側にあるショップの方に行くと、そこに地下に降りる階段があります。(モネの看板も小さいながらあります)
階段をおりると少しヒヤッと冷たい感触があり、頭がシャキッと切り替わる感じがしました。
そこにはクロード・モネのさまざまな作品がズラッと一面に飾ってあり、彼の絵から伝わる光と美術館の光の交差が、神秘的な空間を創り出していて、足元からブルブルっと振動が上がってきました。
オランジュリー美術館のモネの睡蓮の池パノラマ作品にも言葉をなくしましたが、ここの作品は、モネのいろんな作品が見ることができ、そしてどれも光をベースに、生命の美しさや、彼の純粋な愛を感じられて、、
またも圧巻でした。
作品の前には椅子がたくさん並べられているので、そこに座り、ゆっくり彼の魂を感じてみてください。
そこには彼が愛したジヴェルニー庭園を感じられることでしょう。
アクセスと基本情報
マルモッタン・モネ美術館は、パリの16区に位置しており、メトロ9号線のラ・ミュエット駅から徒歩数分の距離にあります。美術館は火曜日から日曜日まで開館しており、月曜日は休館日です。詳細な営業時間や特別展の情報は、公式ウェブサイトで確認することができます。
オリジナルのマルモッタン・モネ美術館カタログ
マルモッタン・モネ美術館の公式アプリをダウンロードして、お気に入りの絵画の紹介パネルをカメラに合わせると、その作品が表示され、合計8点以上から自分だけのカタログが作成できます。
さいごに
マルモッタン・モネ美術館は、自然に囲まれたエリアにあり、その静かな環境で混雑を避けて、モネの作品をじっくりと鑑賞したい方には理想的な場所です。
また魅力的な建築とインテリアも訪れる価値を高めています。
次回のパリ旅行では、ぜひマルモッタン・モネ美術館を訪れて、モネの世界に浸ってみてください。