パリのモンマルトル地区を訪れるなら、ぜひ立ち寄りたいのがモンマルトル美術館(Musée de Montmartre)です。オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)やモーリス・ユトリロ(Maurice Utrillo)といった巨匠たちが暮らし、創作活動を行った歴史ある邸宅が、今では美術館として一般公開されています。
サクレ・クール寺院の裏通りに佇むこの美術館は、外観は普通のアパートメントのよう。しかし一歩中に入ると、喧騒から離れた静かな空間に、美しく手入れされた庭園と優雅な邸宅が広がります。
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モンマルトル美術館|芸術家たちが愛した歴史ある邸宅

モンマルトル美術館は、19世紀末から20世紀初頭にかけて、数多くの画家や詩人が住居やアトリエとして使用していた建物を利用した美術館です。
芸術家たちの息吹を感じる特別な場所
この美術館がある場所には、かつて印象派の巨匠オーギュスト・ルノワールが暮らしていました。彼はここで名作「ムーラン・ド・ギャレットの舞踏会」や「ブランコ」を制作しています。
また、すぐ近くには作曲家エリック・サティ(Éric Satie)が住んでいたアパートメントや、今も現役のシャンソン・キャバレー「オ・ラパン・アジル」(Au Lapin Agile)があり、モンマルトルの芸術的な雰囲気を色濃く残すエリアとなっています。
どんな芸術家の作品が見られる?
美術館内では、モンマルトルにゆかりのある以下の芸術家たちの作品を鑑賞できます。
- モーリス・ユトリロ(Maurice Utrillo)- モンマルトルの街並みを描いた作品
- シュザンヌ・ヴァラドン(Suzanne Valadon)- ユトリロの母であり、自身も優れた画家
- イヴ・タンギー(Ives Tanguy)、マン・レイ(Man ray)、ジャック・プレヴェール(Jacques prévert)などのモダンアートの先駆者たち
これらの作品を通じて、モンマルトルが芸術の中心地として栄えた時代の空気を体感できます。
シュザンヌ・ヴァラドンとモーリス・ユトリロの作品

美術館の大きな見どころの一つが、母子画家として知られるシュザンヌ・ヴァラドンとモーリス・ユトリロの作品展示です。
シュザンヌ・ヴァラドンは、もともとルノワールのモデルをしていましたが、トゥールーズ=ロートレック(Toulouse-Lautrec)に才能を見出され、画家として活動を始めました。彼女は資産家ポール・ムージスと結婚後、この邸宅にアトリエを構えています。
一方、息子のモーリス・ユトリロは、複雑な家庭環境の中で育ちました。母ヴァラドンが息子の親友アンドレ・ユッターと恋に落ちるなど、ユトリロは愛情に飢えた少年時代を過ごします。
彼の描くモンマルトルの風景画には、どこか儚く寂しい雰囲気が漂います。それは彼の満たされない心の叫びを表現しているのかもしれません。作品を通じて、画家の人生と心情に思いを馳せる貴重な体験ができます。
モンマルトルの歴史展示室

カフェの再現部屋|モンマルトル美術館(Musée de Montmartre)
美術館内では、エリック・サティの写真や「ル・シャ・ノワール」の資料、モンマルトルが芸術家たちの憧れの地となった歴史と文化を学べます。
再現されたカフェの部屋では、当時の芸術家たちがどんな場所で語り合い、インスピレーションを得ていたのかを体感できます。パリの芸術的発展において、モンマルトルが果たした重要な役割が理解できる展示です。
ルノワールの庭園
ルノワールは1875年から2年間この場所に住み、
代表作『Bal du moulin de la Galette』(ムーラン・ド・ギャレットの舞踏会)を完成させました。また、『La Balançoire』(ブランコ)といった作品も、この庭園からインスピレーションを受けて制作されたと言われています。
庭園を散策しながら、巨匠が見た景色を追体験できる貴重な空間です。

特別展示
モンマルトル美術館では、常設展に加えて定期的に特別展も開催されています。モンマルトルの芸術家や、その時代背景に関連したテーマの企画展が行われるため、訪問のたびに新しい発見があります。
訪問のヒント
アクセスと周辺情報
モンマルトル美術館は、サクレ・クール寺院のすぐ近く、静かな裏通りに位置しています。メトロ12号線「Lamarck – Caulaincourt」駅から徒歩約5分、またはメトロ2号線「Anvers」駅からサクレ・クール経由で徒歩約10分です。モンマルトルは急な坂道が多いため、歩きやすい靴がおすすめです。
周辺の見どころ
✓ サクレ・クール寺院 - 白亜の聖堂とパリの絶景
✓ テルトル広場(Place du Tertre)- 画家たちが集う芸術広場
✓ オ・ラパン・アジル(Au Lapin Agile)- 現役のシャンソン・キャバレー
✓ ムーラン・ド・ラ・ギャレット - ルノワールが描いた舞踏会の舞台
✓ エリック・サティの住居跡 - 美術館近くのアパート
モンマルトル観光のコツ
モンマルトルは坂道が多く、徒歩での観光は体力が必要です。効率よく回りたい方には、モンマルトラン(ミニ電車)やツアーの利用がおすすめです。
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さいごに
モンマルトル美術館は、単なる美術館ではありません。ルノワールやユトリロといった巨匠たちが実際に暮らし、創作活動を行った場所そのものが保存されています。作品を鑑賞するだけでなく、彼らが見た景色、歩いた空間を体験できる特別な場所です。モンマルトルという街が、なぜこれほど多くの芸術家を惹きつけたのか。その答えがここにあります。
かつてはアーティストやボヘミアンが集った街、モンマルトル。今でもキャバレーやバーに人々が集まり、議論を交わす姿が見られる、活気あふれるエリアです。他のパリの地区とは一味違う、独自の文化と雰囲気を持つモンマルトル。その魅力を深く理解し、芸術と歴史が豊かに交差した痕跡を感じられる、それがモンマルトル美術館です。
サクレ・クール寺院やテルトル広場を訪れる際は、ぜひ少し足を伸ばしてこの美術館を訪れてみてください。
モンマルトル美術館(Musée de Montmartre)
開館時間: 10:00~19:00
入場料: 15ユーロ
公式サイト: モンマルトル美術館
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展示内容: 絵画、ブロンズ像、デッサン、版画、ポスター、写真、歴史資料など
所要時間: 2時間ほど
混雑状況: 平日午後が比較的空いている
広さ: アパートメント2棟(常設展、特別展、ガーデン、※階段が多い)
住所: 12 rue Cortot 75018 Paris, France
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