パリ中心部にあるサント・シャペル(Sainte-Chapelle)は、ゴシック建築の傑作と称される礼拝堂で、美術・歴史・建築好きにとって必見のスポットです。特に15枚の巨大なステンドグラスは圧巻で、聖書の場面を描いた13世紀の輝きが、今も息を呑むほどの美しさを保っています。

シテ島に位置し、ノートルダム大聖堂やコンシェルジュリーと合わせて巡るのもおすすめ。光の芸術とも言えるこの礼拝堂は、パリ旅行で一度は訪れたい特別な場所です。

サント・シャペル(Sainte-Chapelle)
開館時間:毎日9:00〜19:00(最終入場は18:40)
入場料:約12ユーロ(18歳未満およびEU市民の一部は無料)
入場無料:第一日曜日(11月〜3月)は入場無料(オンライン予約不可)
公式サイト:サント・シャペル
所要時間:1時間ほど
混み具合:少し混雑(平日時)
住所:4 Boulevard du Palais, 75001 Paris(Map)
最寄駅:メトロ4番線「Cité」駅、またはRER B線「Saint-Michel – Notre-Dame」駅



サント・シャペルとは?

サント・シャペルは、ルイ9世(聖王ルイ)が1242年から1248年にかけて建設した王室礼拝堂で、キリストの茨の冠(現在はパリ・ノートルダム寺院に保存)など聖遺物を安置する目的で建てられました。

ゴシック様式の中でも特に『レイヨナン様式』と呼ばれ、窓を大きくとり、光を取りいれ、そして繊細で装飾的なスタイルが特徴で、フランス中世建築の中でも特に芸術性が高い建物とされています。

 

サント・シャペルの見どころ

サント・シャペル(Sainte-Chapelle)上階礼拝堂

サント・シャペル最大の見どころは、上階礼拝堂の圧倒的な美しさのステンドグラスです。15枚の巨大なステンドグラスが、13世紀ゴシック建築の最高傑作として知られています。各窓は高さ約15メートルにも及び、旧約・新約聖書のシーンを1,100以上の場面で描写しています。


圧倒的な美しさのステンドグラス

入り口から直線上にある『キリスト受難の歴史』のステンドガラスから始まり、左へと見ていきます。14枚のステンドガラスには『創世記』から『キリストの復活』にいたる聖書の物語、人類の歴史を記しています。大聖堂遺物箱の後ろには『キリストの受難』のステンドガラス、その真向かいには『黙示録』が描かれたバラ窓が飾られています。

昼間の光が差し込むと、まるで聖なる空間に包まれるような体験ができます。ステンドグラスに囲まれた空間の天井は深い青色に金の星が描かれ、まるで夜空の中にいるような幻想的な雰囲気が漂います。この光と色の奇跡は、写真では伝えきれない感動を与えるため、実際に訪れて体感する価値が非常に高いです。特に晴れた日のお昼前後は、光の入り方が最も美しくおすすめです。


下部礼拝堂と建築の美

下部礼拝堂は、王宮の使用人たちの礼拝用スペースとして使われ、比較的控えめな装飾ですが、柱や天井の色使いが美しく、上部礼拝堂とは異なる魅力があります。パリで最古の壁画が展示されていたり、建築全体の構造や、石造りの細かな彫刻も見どころです。


サント・シャペルに訪れるヒント

私が訪れたのは午前10時ごろ、すでに予約列に50人ほどが並んでいました。ただ、列の流れはスムーズで、30分後には入場できました。上の礼拝堂には常に30人くらい人がいて、少し混んでいましたが、それでも神聖な空間でゆっくり時が流れているせいか、ゆったりとその空間を感じることができました。

見学にかかる時間は、およそ30分から1時間ほど。上下階ともに部屋数は限られているため、1時間あれば、上部礼拝堂のステンドグラスを眺めながら、移ろう光の美しさをじっくり堪能できます。

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周辺観光と組み合わせて楽しむ

隣には、かつては宮殿、その後は牢獄になったコンシェルジュリーがあります。このコンシェルジュリーとサント・チャペルは、現存する最古のフランス王宮の建造物と言われています。当日有効のセットチケットもあるので、この機会に歴史的建造物の鑑賞もおすすめです。

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さいご

サント・シャペルは、美しいステンドグラスとゴシック建築が織りなす、光と祈りの空間です。また周辺には、ノートルダム大聖堂、セーヌ川クルーズの乗り場などがあります。朝の光でステンドグラスを楽しんだ後は、周辺観光と組み合わせて、のんびり散策してみてはいかがでしょうか。

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