大阪中之島美術館を訪れたあと、向かいにある国立国際美術館へと足を運びました。このとき開催されていたのが「コレクション2」。現代美術が好きな方にはぜひ訪れてほしい展覧会でした。
「コレクション2」は2026年2月15日(日)まで開催されているので、まだ間に合います。その後は3月14日(土)から「コレクション3」が開催される予定です。
今回訪れたコレクション2は、特集展示「21世紀の想像力」と通年展示「コレクション・ハイライト」の二部構成となっていました。今世紀に入って四半世紀が経過しようとしている今、21世紀という新しい時代に生まれた作品約110点を通じて、私たちが今いる場所と向かう未来を見つめ直す企画です。ツァオ・フェイ(Cao Fei)、マルレーネ・デュマス(Marlene Dumas)、今井麗、棚田康司、津上みゆきなど、国内外の現代美術を代表するアーティストの作品が並んでいました。
通年展示「コレクション・ハイライト」では、ポール・セザンヌ(Paul Cézanne)やマックス・エルンスト(Max Ernst)など19世紀末から20世紀初頭の作品から、ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys)、村上隆、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)、オノ・ヨーコ(Yoko Ono)、河原温など、近現代美術の巨匠たちの作品まで、国立国際美術館が誇るコレクションを楽しむことができます。
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美術館を訪れて
会場に入ると、まず21世紀の作品が持つエネルギーに圧倒されました。特に印象深かったのは、新しく収蔵された作品の数々。美術館が今も現在進行形で作品を収集し続けていることを肌で感じられる展示でした。
小川信治の『アジェ・プロジェクト2』には思わず足を止めてしまいました。遠くから見ると、昔の風景を撮影したモノクロ写真のように見えます。ところが近寄ってみると、それは細かい線で描かれた昔のアパートや街並みでした。展示パネルを見ると、鉛筆と紙と書かれていて驚きました。まさにデッサンの極みともいえる作品です。写真と見紛うほどの緻密さでありながら、手で描かれた線の一本一本が持つ温かみが感じられ、何度も見返してしまいました。
また、ジョージェ・オズボルト(Djordje Ozbolt)の『お目にかかれて嬉しいです』も興味深い作品でした。タイトルからくるユーモアと、作品が持つ深みのギャップが心に残ります。現代美術の面白さは、こうした多層的な解釈ができるところにあるのだと改めて感じました。
地下の展示空間は、外の喧騒から完全に切り離された静謐な環境です。中之島という大阪の中心地にありながら、アートだけに集中できる贅沢な時間を過ごせました。地上の賑やかさとは対照的に、地下で静かに作品と対話する時間は、日常を離れた特別な体験でした。
次回のコレクション3について
「コレクション2」終了後、2026年3月14日(土)から「コレクション3」が開催される予定です。特集展示「反射する都市」と通年展示「コレクション・ハイライト」で構成されます。
1950年代から2020年代まで、都市を主題にした作品や路上で制作された作品を通じて、時代がどのように反映されてきたかを探る展示です。森山大道の『大阪』なども展示予定で、大阪という都市を舞台にした作品も楽しめそうです。
また、同時期には特別展「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」も開催されます(2026年3月14日〜6月14日)。現代日本を代表する画家・中西夏之の没後10年にして初の回顧展となる注目の展覧会です。こちらも見逃せません。
さいごに
国立国際美術館は、完全地下型という珍しい構造の美術館です。地上部分の竹をイメージした特徴的なデザインも印象的ですが、やはり地下空間でアートと静かに向き合える環境が魅力的でした。中之島という大阪の中心地にありながら、都会の喧騒を忘れて作品に没入できる時間は贅沢なものでした。
大阪中之島美術館のすぐ向かいに位置しているので、両方を巡ることで異なる個性の美術館を楽しめます。
「コレクション2」を通して、21世紀の作品が持つエネルギーと、時代を超えた名作の力を感じることができました。現代美術は難しいと感じる方もいるかもしれませんが、作品の前に立ってみると、思いがけない感動や発見があるものです。
3月からは「コレクション3」が始まります。中之島での美術館巡り、ぜひ楽しんでみてください。
中之島エリアを拠点に、大阪観光をゆっくり楽しむ
大阪中之島は美術館や公園、グルメスポットが徒歩圏内にまとまっており、観光の拠点としても便利なエリアです。 展覧会鑑賞とあわせて大阪市内を巡るなら、周辺に宿泊すると移動の負担を減らせます。
大阪国立国際美術館
会期: 2025年11月1日(土)〜2026年2月15日(日)
開館時間: 10:00〜17:00、金曜は20:00まで(入場は閉館30分前まで)
休館日: 月曜日
観覧料: 430円(同時開催の特別展「プラカードのために」の観覧券で両方をご覧いただけます。)
所蔵数: 約8,200点
音声ガイド: アプリ配信版(iOS/Android)が300円(税込)で利用可能
公式サイト: 大阪国立国際美術館公式サイト
所在地: 大阪市北区中之島4-2-55
交通アクセス:
・京阪中之島線 渡辺橋駅から徒歩約5分
・地下鉄四つ橋線 肥後橋駅から徒歩約10分
・JR大阪環状線 福島駅/東西線 新福島駅から徒歩約10分
