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仲間づくりのビジョンをアートで表現−株式会社ディー・サイン 赤沼百生

2020.03.10

©︎冨谷悦子, 《untitled》, ANOMALY

株式会社ディー・サイン  取締役 赤沼百生氏

2008年に早稲田大学 理工学部建築学科を卒業後、株式会社リンクプレイス入社。2012年MBOに伴い株式会社ディー・サインに社名変更。2015年に執行役員就任、2019取締役就任。


-事業内容について教えてください

赤沼さん ひとことで言うと建築。空間を作る仕事です。

設計、デザインというとわかりやすいのですが、より大きいものをつくろうとするとコントロールする人間が必要となります。どんなものを、誰と、どういうフォーメーションでつくるのか、予算、スケジュールを含めて一緒に考え、実行するのが僕たちの役割です。

世の中では一般的にプロジェクトマネジメントや、ディレクションといわれている領域ですね。

最近ではクライアント案件以外にも、貯まってきたノウハウや実験的アイディアを使って自分たちでつくって試すというフェーズが始まっています。

©︎冨谷悦子, 《untitled》, ANOMALY

-アートを導入した経緯を教えてください

赤沼さん アートとデザインは似て非なる部分があると思っています。

会社という組織や大きなチームでプロジェクトを動かしていくときに、こういうことをしよう、こういうのを大事にしようというのは言葉、行動で伝えるのはもちろん必要です。

一方で、言葉以外の感覚として伝わるというのも大切にしたいと思っています。アートを通じて、自分たちが大切にしていることの一端でも伝えられたらいいなと思って導入することになりました。

-なぜこちらのアート作品を選んだのですか。

赤沼さん ディーサインは一律で同じような人は採用していません。動物園みたいに全員ばらばらのキャラになるように採用しているのです。

キャラはばらばらなんですが、「それ面白そうだよね」と誰かが示すと、皆でその方向に向かうことができるような組織にしたいと思っています。そういった組織イメージにばっちり合うアートだなと思って今回、冨谷悦子さんの作品『無題(40)』にしました。

象など大きな動物も目立ちますが、土の中にすら動物がいて、縁の下の力持ちがとても重要だということを思い起こさせてくれます。これを見た人がそういったことを感じてくれるといいなと思います。

©︎冨谷悦子, 《untitled》, ANOMALY

-どのようにして作品を選んだのでしょうか。

赤沼さん 僕の頭の中では、例えば、はみ出る、飛び出すといった文脈など、ビジョンに合わせて、いくつかの文脈を思い描いて探していました。なので、初めはArtScouterで様々な検索軸を試していったのですが、様々な文脈で探しているうちに、全作品に目を通すことになりました。

そうやって探していく中で、今回の動物をモチーフにした作品が仲間づくりのビジョンに合っているなと思ったのです。

ビジネスシーンでは活気が出る、エネルギーがでる、前に進んでいく、冒険の気分が得られるようなアート作品もいいなと思いますね。

内向的な作品も個人的には好きなのですが、そういった作品は瞑想の部屋のようなリラックスする空間には合っても、やはり、皆で活発に議論するような場には、ビビッドな作品がいいなと思っています。

-アートを導入してみていかがでしょう。

赤沼さん 初めはいい違和感が生まれるかなぁと思っていたのですが、アートを入れてみると思ったよりなじんでしまいましたね(笑)前からここにあったんじゃないかと思うくらいです。

もともとは玄関から入って正面に見える場所で考えていたのです。だけど、本棚にはまりすぎるくらいはまった。 本棚自体、いろんな収集物があつまっている場所で、その中心に僕たちのメンバーへの想いがあらわされた作品が置かれているというのは、とてもしっくりきて良かったなと思います。

[インタビュー先]
株式会社ディー・サイン
東京都中央区京橋3-3-11 VORT京橋 5階
企業オフィスの設計やプロダクト、グラフィックなどを手掛けるデザイン会社

文  かるび、ArtScouter事務局/写真  吉田和生

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