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税務・会計・経営にはアートが宿る
-税理士法人 三田會計舎 代表 長塚寿夫

2019.07.31

昨今の日本ではアートとビジネスの関係がブームとなっていますが、そのブームが始まる直前の2017年1月に「アート税務」「アート会計」で商標出願をしている珍しい税理士法人があります。

このたび、その税理士法人 三田會計舎のオフィスにArtScouterを活用してアート作品が導入されました。代表社員の長塚氏に商標取得とアート導入の背景を伺いました。

© Yoko Matsumoto

税理士法人 三田會計舎
https://mitakaikeisha.or.jp/

東京都港区芝の税理士・会計事務所。会計業務ははもちろん、開業支援、資金調達相談まで経営をトータルサポート。

税理士法人三田會計舎
代表・税理士 長塚 寿夫さん

福島大学経済学部卒後、中央信託銀行(現三井住友信託銀行)を経て、谷会計事務所(現税理士法人三田會計舎)に入所。2007年に筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業法学専攻博士課程前期修了。2009年に税理士法人三田會計舎代表社員就任。NPO法人医療開業支援塾21ではディレクターを勤めるなど、会計業務のほかに、開業・事業支援、資金調達相談も行う。


税務・会計・経営にはアートに通ずる”ストーリー”がある

-アートとビジネスのブームが始まる前に「アート税務」「アート会計」という言葉を使われていますね。

長塚氏 商標出願をした2017年の当時はコーポレートアイデンティティーの刷新とそれに合わせてホームページのリニューアルも準備しているときでした。

もともとアートの要素が重要だと考えていたのですが、どのようなメッセージを伝えたいかを深掘りしていく中で、私の頭の中も整理されていったのです。

一見、“数値”は無機質なものなので、“アート”は真逆のものようにも見えます。しかし、会計や税務で扱われる数値にはその金額がうまれてきた背景やストーリーがあります。

無機質にみえる数値にもストーリーがあり、アートに通じるところがあるのではないかと、これまでぼんやり考えていたことを明文化していくことになりました。

ホームページ制作の業者の方には、我々がいまキーワードとしている「HEART」、「SMART」、「PARTNER」にもそれぞれ“ART”が含まれていることをご指摘くださいました。今では名詞にもこういったキーワードを入れて、話題のひとつにしています。

©Isao Nakamura

-「アート税務」「アート会計」に加えて2018年には「アート経営」も出願されてすべて商標登録されています。商標出願の背景を教えてください。

長塚氏 私たちは税務や会計を生業にしていますので、お客様と打ち合わせをする際や来訪されたとき、ホームページをみて頂いたときの話題作りのために商標出願をしました。

いまアート思考といったようにビジネスとアートの関係が話題になっていますが、このようなブームになるとは思ってもいませんでした(笑)。

私たちは会計や税務で生まれる数値にアートの要素があるという文脈で「アート会計」や「アート税務」の商標をとったのです。

また、経営のアドバイスもさせて頂くことがありますので「アート経営」を2018年2月に追加で出願しました。こちらも、この商標がお客様とのコミュニケーションの一つになればという思いで出願しています。

「アート経営」の商標登録証

オフィスにうまれたアートによるコミュニケーションの楽しみ

-今回、ArtScouterでオフィスにアート作品を2点導入頂きましたが、両作品とも抽象画で結果的に同じhino gallery所属の作家さんの作品でした。抽象画にされた理由はありますか。

長塚氏 もともとは人や動物をモチーフとした作品から検討したのですが、いろいろと見ているうちに、しっかりと輪郭があって形になったものよりも、抽象画の方が自分に合っていると思うようになりました。自分の感性ですが、リラックスして集中できる気がするのです。

意識的に同じギャラリーの作品を選んだつもりもなかったのですが、作者は違うものの結果的に同じギャラリー所属の方になりました。ギャラリーのもつ傾向というのがあるんですね。

©Isao Nakamura

- アート作品をオフィスに導入頂いてから2週間ほどですがスタッフさんやお客様の反応はありましたか。

長塚氏 1作品はエレベータホールからエントランスに入ってすぐのところに、もう1作品は会議室に導入しました。

スタッフは早速、ざわざわと「上下反対じゃない?」だとか「趣味変わった?」だとか言っていまして、よくわからないものをみた感覚ですね。娘に写真でみせたら「いいんじゃない!?」と言ってくれたのが嬉しかったです。

まだ飾って時間が短いせいか、これまでいらっしゃったお客様からはまだ大きな反応は頂いていません。逆に、どういったお客様が反応してくださるのだろうと楽しみにしているんです。そういうことに感度が高いお客様ということになるので。

私もお客様のオフィスに伺うことが多いのですが、アート作品や書画が展示されていると、「おっ、何かあるな、どういうメッセージだろう」と考えるようになりました。会社の顔としてアートを置く企業が増えてきているのは感じます。

ただ、そういう視点でお客様のオフィスをみるようになったのも、自社のオフィスにアートを展示するようになったからですね。

オフィスにアートがあると、コミュニケーションにもつながるので、お客様の来訪が多い会社にはうってつけだと思います。

 

文 J.N by ArtScouter事務局 / 写真 吉田和生

 

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