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NETFLIXでアートを満喫する!
巣ごもり鑑賞にオススメな10作品をご紹介!

2020年初頭から世界中で猛威を振るい続ける新型コロナウイルス。流行開始から約1年が経過した今なお収束の兆しが見えません。

その間、 リモート勤務やTV会議での打ち合わせが定着するなど、ビジネスパーソンのワークスタイルは激変を遂げました。また、オンライン展覧会やインスタライブでのライブペインティングイベントが盛んになるなど、私たちのアートに対する楽しみ方も大きく様変わりしています。

そんな中、アート愛好者にとって見逃せない存在となっているのが映画やTV番組などの動画配信サイトです。特に、コロナ以後は全世界のネットワークのトラフィックの約1割はNETFLIXが占めているといわれるなど、動画配信サービスは今やエンターテインメントの主役に躍り出たといったも過言ではないでしょう。

そこで、今回はART HOURSの主要読者層であるビジネスパーソンの皆様を対象に、今NETFLIXで見られる、アートに関連した映画やドキュメンタリーなどのオススメ10作品を厳選してみました。

※なお、本記事は、2021年1月15日現在NETFLIXで配信中のコンテンツを特集しています。

おすすめ作品1:「LUPIN/ルパン」

引用:https://www.youtube.com/watch?v=ga0iTWXCGa0

2021年1月から配信がスタートしたオリジナルドラマシリーズ。タイトルが示すとおり、原作(原案)はフランスの小説家モーリス・ルブランの小説「怪盗ルパン」です。ドラマでは舞台を現代のフランス・パリに設定。名優オマール・シー扮する”黒人”の怪盗ルパンが、原作さながらにお宝を盗み出す痛快なアクション活劇に仕上がっています。

アートファンに見ていただきたいのはシーズン1の第1話です。舞台はなんとルーヴル美術館。劇中では、館内に展示されている「モナ・リザ」「民衆を率いる自由の女神」「アテネの学堂」といった本物の名画も登場します。ルパンはそのルーヴル美術館から、マリー・アントワネットにゆかりのある真珠の首飾りを盗み出そうとします。

警察との知恵比べやコミカルなシーンも交えつつ、全編を通してスピード感のある快速なストーリー展開が特徴的でした。あとから何度でも見直せる動画配信ならではの演出は見応えがありました。

作品の視聴はこちら
https://www.netflix.com/watch/81011359

おすすめ作品2:「ファッションが教えてくれること」

本作の主役は、映画「プラダを着た悪魔」でも有名な、ファッション雑誌「VOGUE」の編集長を務めるアナ・ウインター。そのビジネスライクで冷徹なコミュニケーションスタイルから「氷の女」との異名を取り、ファッション業界で絶大な影響力を持つ世界No.1のファッションのカリスマです。

本作では、ファッションの本場ニューヨークで活躍する彼女の超多忙なビジネスシーンに密着。部下や取引先との緊迫したやり取りなど、スピード感のある業務風景からは、生き馬の目を抜くと言われる最先端のファッションシーンの厳しさが感じられます。 月間1000万部以上を売り上げるという世界一のファッション雑誌VOGUEが出来上がっていく過程や編集の裏側なども楽しめる、興味深いファッションドキュメンタリーです。

作品の視聴はこちら
https://www.netflix.com/watch/70112749

おすすめ作品3:「ザ・スクエア 思いやりの聖域 」

カンヌ国際映画祭にて最高賞「パルム・ドール」を獲得したスウェーデンのフィクション作品。現代アートを専門とする王宮美術館において「ザ・スクエア」というタイトルのインスタレーション作品の広報宣伝を巡って起きた炎上劇の顛末と、主人公であるチーフキュレーターが遭遇した万引き事件への拙い対処が引き起こすドラマが絡み合うように展開していきます。

デュシャン以来、現代アートの世界では常に「アートの定義とはなにか」ということが問われてきましたが、現代アートのわかりづらさや矛盾点が時にシニカルな視点で描かれています。

視聴直後は、「何だこの作品は・・・」と正直憤慨したくなるかも知れません。いわゆるハートフルな感動ストーリーとは無縁の、苦々しさだけが残る作品ではありますが、心に引っかかる強烈な後味の悪さを手がかりに色々と考えさせられる良作であることは確かです。

作品の視聴はこちら
https://www.netflix.com/watch/80191371

おすすめ作品4:「クリエイティブ・ブレイン」

引用: https://www.youtube.com/watch?v=5gSmcL1CJMQ

新型コロナウイルスの流行によって、ビジネスのあり方や働き方が日々猛烈な勢いで変わりつつある昨今、ビジネスパーソンにはかつてないほどクリエイティブな思考や働き方が求めれられています。

でも、一体どのようにして私たちは「クリエイティビティ」を手にすることができるのでしょうか?

あるいは、「創造性」は私たちには手が届かない、一握りの天才だけに備わったギフトなのでしょうか?

本ドキュメンタリーでは、世界的に著名な神経科学者デイヴィッド・イーグルマンが、人間の創造力を脳の特性に着目して解説。人間はだれでもクリエイティブになれると断言します。 小説家や俳優、歌手や画家といった、様々な分野で創造的な活動に取り組む人々へのインタビューを交えながら紹介される、 より創造的であるためのいくつかのアプローチも役に立ちます。

わりと自己啓発的な側面の強い約50分間の短いドキュメンタリーですが、少し心が落ち込んだ時に見ると、勇気をもらえそうです。

作品の視聴はこちら
https://www.netflix.com/title/81090128

おすすめ作品5:「空のハシゴ ツァイ・グオチャンの夜空のアート」

引用: https://www.youtube.com/watch?v=lLTT8ogRf50

1000年以上前、不老不死の薬を作ろうとして研究中に薬の粉が大爆発を起こしたことから、偶然に火薬を発明した中国人。以来、中国では火薬を「爆竹」などの形で祝い事で大々的に用いる文化が定着しました。

その「火薬」という同国伝統の素材を現代アートへと昇華させた現代アーティストが、本ドキュメンタリーで取り上げられている蔡國強(ツァイ・グオチャン)です。彼は北京オリンピックの開会式の芸術監督を務めるなど、今や世界的に有名なアーティストです。また、 1980年代~90年代にかけては、日本を根拠地として芸術活動にも携わったこともあり、日本人のアートファンにも非常によく知られています。

本作は、蔡國強のアーティストとしてのルーツを掘り下げ、火薬を使った大規模な新作アート作品の制作過程を丁寧に取材。表現の自由が大幅に制限されている現代の中国において、どのようなスタンスで制作活動に臨んでいるのかなど、興味がつきない内容となっています。

作品の視聴はこちら
https://www.netflix.com/watch/80097472

おすすめ作品6:「ズカルスキーの苦悩」

引用: https://www.youtube.com/watch?v=sPkoW4cmqT8

誇大妄想なのか、天才が生み出した奇跡なのか---。

現在では忘れられてしまったポーランド出身の現代彫刻家スタニスラフ ・ズカルスキーの生涯を、彼の生前に親しく交流していた友人やアーティスト達の証言や、ズカルスキー本人が出演した古いビデオテープの内容等で構成したアートドキュメンタリー。

「20世紀のミケランジェロ」と呼ばれ、その抜きん出た才能が高く詳細される一方で、彼の作品は非常に奇抜な造形や着想で知られていました。私生活での行動も、マッドサイエンティストのようで実にエキセントリックです。交通事故死した実父の死体を自宅に持ち帰り解剖したり、批評家を階段から投げ飛ばしたり、展覧会でギャラリーとトラブルになって展示を破壊したりと、風変わりすぎる行動から「脱走したフランケンシュタイン」とメディアで揶揄されることも。

彼の凄いところは、その奇抜で超個性的な作風を、全て独学で身につけてきたということです。西洋美術史の枠に囚われない独自の作風は、多様な文化を貪欲に吸収してきた並外れた好奇心に支えられていました。

1時間45分と本格的なドキュメンタリーですが、見ているうちに、知らず知らずのうちにズカルスキーの底知れないスケール感や神秘性に惹かれていく、そんな中毒性のあるドキュメンタリーでした。

作品の視聴はこちら
https://www.netflix.com/watch/80109551

おすすめ作品7:「モネ・ゲーム」

アートをテーマとした映画で最も多いテーマの一つが「贋作」をめぐるストーリー。本作もまたモネの有名な連作シリーズ「積み藁」の贋作を作って一儲けしようと企むクライム・コメディ映画です。

本作は、 「英国王のスピーチ」「キングスマン」シリーズ などで有名な二枚目俳優コリン・ファース演じる間抜けな美術鑑定士が、相棒の贋作者、キャメロン・ディアス扮するアメリカの片田舎のカウガールと組んで、鼻持ちならない資産家の美術コレクターからモネ「積み藁」を盗み出そうとする中で迷走する顛末を面白おかしく描き出します。

肩の力を抜いて、頭を空っぽにして楽しめる快作でした。ストーリーの後半でドタバタ劇が繰り広げられる舞台が、モネがイギリスでロンドンの風景画連作シリーズを描くために長逗留したサヴォイホテル、というのもモネファンには嬉しいところです。

作品の視聴はこちら
https://www.netflix.com/watch/70241759

おすすめ作品8:「世界の”今”をダイジェスト(シーズン2-2 美の本質)」

引用: https://www.youtube.com/watch?v=dM0krSvAQuw

美術館やギャラリーなどで、自分が好きなアートを見ているとき、なぜかはわからないけれど、頭の中がリフレッシュされていくような感覚になったことはないでしょうか?

この不思議な現象に対してヒントを与えてくれるのが、この「美の本質」というNetflixオリジナルの短いドキュメンタリー番組です。

これまで、数千年をかけて哲学者や科学者は「美」とはなにかということについて様々な論考を残してきました。たとえば、アリストテレスは「美」は重要さと秩序で変わるとし、カントも「美の喜びは万国共通だ」と語っています。

ですが、未だに私達の「美」に対する感覚の起源や根拠ははっきりしておらず、今もなお様々な分野の研究者が「美」について研究を続けています。

進化生物学者リチャード・プラム氏 をフィーチャーした本ドキュメンタリーでは、そうした「美」についての最新の研究成果をまとめています。彼は、動物や人間は、純粋な生存進化のためではなく「娯楽」のために美に対する感覚を進化させてきたのだ、と説きます。

そして、好きな芸術作品など、自分が美しいと感じている対象を見ている時、私達の脳はアイドリングに近く、互いに異なる物事を脳内でつなぎ合わせたり、想像力を引き出しやすい状態になっています。また、こうした美の体験では、個人的な感情や感覚が大きく関係していくることもわかってきました。

美に触れている時間、自分の創造性が発揮されやすい状況にある、という研究成果は、ビジネスパーソンにとって非常に示唆に富んだ内容であるように思えました。

作品視聴はこちらから
https://www.netflix.com/watch/80216752

おすすめ作品9:「アート・オブ・デザイン(オラファー・エリアソン)」

引用: https://www.youtube.com/watch?v=YyAbT5dHUYI

「光の魔術師」と呼ばれ、人々の直感に訴えかける大規模なアートインスタレーションで人気の現代アーティスト、オラファー・エリアソン。2020年に東京都現代美術館にて 開催された個展「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」も非常に大盛況でした。

そんなオラファー・エリアソンに密着し、彼の半生とアートキャリアを俯瞰しつつ、作品制作のプロセスに追ったドキュメンタリーがNETFLIXの人気シリーズ「アート・オブ・デザイン」セカンドシーズンに登場しました。

番組では、過去に発表してきた数々を振り返りながら、これらの魅力的な作品群がどのようにして生み出されてきたのか、何が彼を作品制作に駆り立てているのか、アーティストとしての原点やルーツはどこにあるのか等々、オラファー・エリアソンの画業やパーソナリティを掘り下げて特集しています。

また、過去に発表されたドキュメンタリー映画『オラファー・エリアソン視覚と知覚』同様、オラファー自らが独白する形で番組が進行していくのも本番組の特徴。時折視聴者に向かって画面越しに語りかけるスタイルにも、彼ならではの番組作りへのこだわりが反映されています。

45分間とコンパクトな番組ですが、私達の日常生活や仕事にも大いに刺激になりそうなヒントが凝縮された良質なドキュメンタリーです。

作品の視聴はこちらから
https://www.netflix.com/watch/80057883

おすすめ作品10:「ベルベット・バズソー 血塗られたギャラリー」

引用:https://www.youtube.com/watch?v=XdAR-lK43YU

「ナイトクローラー」で目の肥えた映画ファンから絶賛された主演ジェイク・ギレンホール×ダン・ギルロイ監督のコンビが今度はNETFLIXに登場。「アート×ホラー」という、これまで見たことのない凄いエンタテイメント映画作品に仕上がっています。

数ある業界の中でも、ある意味資本主義の論理がむき出しになって現れやすいアートビジネスの世界。映画の冒頭シーンは、その最前線であるアメリカ・ロサンゼルスを舞台に、何れも一癖あるギャラリストや批評家たちが鎬を削るような場面からスタートします。と、ここまではわりとアート系映画によくある展開。

ですが本作が面白いのはこの後からです。彼らは、孤独死したある無名画家の自宅の中から、得体の知れない強烈なオーラを放つ大量の絵画作品を偶然手に入れます。この作品は高値で売れる、と踏んだ彼らは、画家の「自分が亡くなったら全て処分してほしい」との遺言を無視して、この無名画家の作品で一儲けしようと企むのです。

しかし、これらの絵には画家の強烈な怨念と呪いがかかっていました。画家の作品を食い物にしようとした彼らはやがてひとり、またひとりと絵画の呪いに取り憑かれて不審死を遂げていくのです。

映画館で上映されていたなら、おそらくR15+指定は確実であろうと思われるほど、ホラー演出も本格的で怖いです。ですが、それと同時に胸糞悪い登場人物たちがひとり、またひとりと呪いに倒れていくのを見ると、妙に痛快な気持ちにもさせられます。怖いのに胸がスカッとするという、実に独特の感覚が味わえる作品です。ジェイク・ギレンホールの怪演も見事でした。

作品の視聴はこちら
https://www.netflix.com/watch/80199689

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、NETFLIXで見られるアート系コンテンツの中から、同社オリジナルの映画やドキュメンタリーを中心に10本選んで紹介させていただきました。

現在、日本で楽しめる有力な動画配信プラットフォームは、Amazon Prime、Hulu、DAZN、Abema TVなど多数ありますが、NETFLIXが特に優れているのは、オリジナルコンテンツ、中でもとりわけ良質なドキュメンタリーが数多く配信されていることです。

今回ご紹介させて頂いた他にも、探せばまだまだアート系の良質なコンテンツが揃っています。まだまだ続きそうな巣ごもり生活を充実させる良いお供として、しばらくNETFLIXを手放せそうにありませんね。

文・写真 かるび

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