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企業ビジョンを反映するアートで躍動感を感じさせる空間に
−株式会社IPPO 関口秀人

2020.03.16

©︎田中紗樹 「untitled」

株式会社IPPO 代表取締役社長 関口秀人さん

近畿大学卒業後、新卒で不動産仲介会社に入社。24歳で共同創業者として株式会社クリアビジョンを設立。日本のスタートアップ聡明期のオフィス移転を数多く手がけ、創業から上場までをサポートした後、2018年2月に株式会社IPPOを設立。IPPOでは、企業の調達ステージにあった移転や、新しい働き方に対するオフィス提案などを手がける。

©︎田中紗樹 「untitled」

―最初に事業内容について教えていただけますか。

関口さん 僕達は、スタートアップ企業がオフィス移転を行う際の不動産仲介に特化した会社です。最終的に僕らが作りたいのは、情報の非対称性がない不動産業界です。

テナントとオーナーの双方に情報の偏りがなく、スムーズに情報のやりとりができる世界を作れるようなサービスの提供を目指しています。

―現在、特に注力されているサービス内容についてもう少し教えていただけますか?

関口さん 現在最も注力しているのが「ハカドル」という自社運営の不動産メディアです。

オフィスを選ぶ時、社長が内装のデザインやコンセプトを決めて選んでいるはずなのに、いざ入居してみると社員にそれらが十分に理解されないまま運用されてしまっていることがよくあります。

そうした入居時の理想と現状のギャップをきちんと検証して、言語化していくWebサイトが「ハカドル」なんです。

―「ハカドル」では、具体的には今後どのようなコンテンツを掲載されているのですか?

関口さん たとえば、まず入居時当初のコンセプトを社長からヒアリングします。その後、仮に3ヶ月後、半年後に今度は社員の方にインタビューします。

「ここの内装はきちんとコンセプト通り運用されていますか?」といったように。「カフェスペース」や「1on1ブース」のように、作ってはみたけれど、結局誰も使わずムダになってしまったオフィススペースって結構ありますよね。

日々PDCAを回して、そういうものを検証し、データ化してメディア上でアップデートしていこうと思っているんですね。

©︎田中紗樹 「untitled」

―今回、アートを導入することになったきっかけを教えて下さい。

関口さん アートって、人が描いたものなので非常にリアルだと思うんです。人がいて、思いが形になっていくというところで、事業とアートは非常に相通じるところがあると以前から考えていました。

移転前のオフィスは、自分たちで納得のいく形でデザインした空間でしたが、新しいオフィスは居抜き物件だったんですね。

だから、すでにあるハコの中で自分たちをどう表現していくのか、というのが課題としてあったので、アート作品を導入することが一番自然な流れだと思いました。

―もともとコーポレートカラーに合わせて黄色く壁を塗りたいというニーズがおありだと聞いておりましたが、ArtScouterではニーズに即して作品を検索されたのでしょうか?

関口さん そうですね検索しました。ただ色で縛るのではなく見た時のリアル感を重視して、凹凸のある油絵やアクリル画から選ぼうと考えていました。

その中で目に止まったのが、純粋に躍動感が感じられた田中さんの作品ですね。人が飛び跳ねているような躍動感は、当社の社名「ippo」のように一歩踏み出すような感じでぴったりだと思いました。

この作品は、かけっこをしているように見える人もいるでしょうし、寝ているように見える人もいるのかもしれないですよね。アートは自由な見方ができますから。

僕にはこれが飛び跳ねているように見えたんです。また、コーポレートカラーの黄色がきちんと差し色で入っているのも凄くいいなと思いましたね。

―実際に作品を導入しての感想を教えていただけますか。

関口さん 空間が華やかになりましたね。先程設置したばかりですが、早速「この絵の作家さんってどんな人なんだろう」とか「どんなコンセプトなんだろう」とすでに社員の間で話題になっていたみたいです。

ぜひ、社員のモチベーション向上や啓蒙につながればいいかなと考えています。また、何となく感覚でアートを購入するのではなく、PDCAを回してオフィス内にアートを導入した効果検証などもしっかりと行っていきたいですね。

[インタビュー先]
株式会社IPPO
東京都渋谷区道玄坂1-19-9 第一暁ビル2F
オフィス仲介業務が主事業の不動産テック企業

文 かるび/写真 吉田和生

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