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様々な色が交わってひとつのものを構成する チームの在り方を象徴するアート −2BC株式会社 御手洗友昭

左©︎寺内誠《スタンドライト think》広田美術
右©︎坂本夏子《P》 ANOMALY

2BC株式会社 代表取締役社長 御手洗友昭氏

2004年、日本ヒューレット・パッカード株式会社に入社。製造業向けのソリューション営業に従事。2006年にチームマネジメントを学ぶことを志し、株式会社リクルートに入社。2012年株式会社セールスフォース・ドットコムに入社し、2016年の2BC設立時にクライアントサクセスマネージャー(マーケティングコンサルタント)として参画。2017年5月より現職。2BC株式会社は、B2B企業にセールス・マーケティング分野のソリューションを提供。


事業内容について教えてください

御手洗さん ひとことで言うと「ICT系の企業を中心とした法人間取引のセールスとマーケティングを改革する」、そのご支援をしています。

不確実性が増してVUCAといわれる時代にクライアントがセールスの向上を目指していく中で、営業支援ソフト、顧客管理、マーケティングオートメーションなどのマーケティングツールを入れるだけで成果を期待することはとても難しくなっています。

私たちはクライアントの営業やマーケティングにおける特定の領域に携わるだけでなく、ビジネスモデル全体に関わっていき、マーケティング戦略立案やツール導入のご支援を行っています。大きな目的としては、クライアントの売上を向上または維持していくことを目指しています。

5年ほど前にマーケティングオートメーション元年といわれた時がありました。いまやマーケティングオートメーションを利用している会社はかなりの数になりましたが、5年前はICT企業にはそれほど浸透していなかったのです。そういった時期に当社が設立されました。

実際のところは営業支援ソフトやマーケティングオートメーションなどのツールがあれば、見込み顧客が増える、売上が2倍になるわけではありません。それらのツールは「実現したいこと」を強化、促進するのであり、「実現したいこと」が決まっていなければ、ツールはむしろミスコミュニケーションの材料になってしまうこともあります。

私たちのクライアントはICT系の商社、テレコム系企業と幅広くいらっしゃいます。不確実性の時代に、私たちのクライアントの先にいるお客様に変革意識が生まれやすい状態です。

そのような中、確保済みの情報システム部の予算に基づいた計画や、仕様通り要求通りのSIを提供しようとしてもお客様の要望に応えきれないと私たちのクライアントは気づき始めています。

ですので、まずは戦略と実現に向けた地図、コミュニケーションデザインを描き、そのうえでツールなどの導入を支援していくことに、私たちのスペシャリティで貢献したいと考えています。

左©︎寺内誠《スタンドライト think》広田美術
右©︎坂本夏子《P》 ANOMALY

-アートを導入しようと思ったきっかけは?

御手洗さん アートとビジネスをテーマにした著書を読んだり、現代美術館に子どもを連れて行ったりして楽しむようなことは以前からしていました。そのような中、知人からArtScouterの紹介をうけたのがひとつのきっかけです。

不確実性が増している環境で、効率化、最適化、高速化を目指し、あるアルゴリズムを追求するような科学的アプローチで世の中を変えていくというのは誰でも思いつくことかもしれません。

しかし、実際には全く違う発想を取り入れてく、つまり頭を揺さぶっていかないとデジタルトランスフォーメーションや変革は実現できないということを実感しています。

そのためにはどういう感性を磨けばよいのでしょうか。エンジニアリングを追求しようとすると技術や統計学の本に頼ることになります。でも、そういった本は学びにはなっても頭を揺さぶられる感覚は生まれません。

アートの世界は、光の当たり方でものごとの見え方が変わる、3次元的なものを2次元に表現したりしている。そういったことに気づいて、まずは自社内から頭を揺さぶりたいと思い、デッサンの研修を受講したり皆でアートを観に行ったりしてきました。

今回のアートの導入においては、アートが直接何かをもたらしてくれるといったような期待はせず、とにかく触れてみる機会を増やすのが目的です。

左©︎寺内誠《スタンドライト think》広田美術
右©︎坂本夏子《P》 ANOMALY

-なぜ今回の作品にされたのでしょう。

ArtScouterの中には登録ギャラリーもたくさんあり、検索軸も豊富で作品を見つけやすいと思います。一方で、そういったバイアスをかけず、ざっと登録されている作品全体を眺めることも可能です。今回は、スタッフの皆で作品をざっと眺めてみるところからスタートしました。

ArtScouterで作品を選んでいた時期は、ちょうどデッサンの研修を受講したあとでした。光のあたりかた、観る角度、いる場所によって形が変わるということを研修を通じてあらためて気づかされたタイミングでもあったのです。

寺内誠さんの『スタンドライト think』という作品は、まさに光の差し込み方が作品の中に表現されていて異次元空間が表現されているようです。科学的アプローチで、あるものをずっと見続けるのではなく、いろんな見方で見ていくことの重要性を思い出させてくれます。

坂本夏子さんの『P』という作品には、力強さ、楽しさを感じます。3次元にも4次元にも見えます。黄色やオレンジの明るい色がたくさん使われていて、様々な色が交わって、ひとつのものを構成していますね。これが私たちのチームの在り方を象徴しているように感じました。この作品をオレンジの壁に立てかけると、私たちが楽しく動いている様子が伝わるのではないかと思っています。

―アートを導入してみて、変化はございましたか。

副次的な話かもしれませんがアートを迎え入れる環境を皆でつくっていきたくなりました。やわらかい、リラックスする空間ができたと思います。

以前のようにマーケティングやセールスの理論、統計学、セキュリティなどの本が並んでいるだけだと働く場所というイメージが強いですが、アートがあることで、このオフィス自体がアトリエだと思えるような場所になりました。

左©︎寺内誠《スタンドライト think》広田美術
右©︎坂本夏子《P》 ANOMALY

[インタビュー先]
2BC株式
東京都渋谷区神南1-10-6 Barbizon98 5F
B2B企業にセールス・マーケティング分野のソリューションを提供。

文 かるび、ArtScouter事務局 / 写真 吉田和生

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